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2024.1.1元旦記事を読んで

新年早々大変なスタートなりました。

被災地の方に1日も早い復旧と元の暮らしが来ることをお祈りします。

毎年、元旦は新聞社各紙を取り寄せて、本年がどんな年になるか?記事をまとめております。

自分の頭の中を整理するための備忘録的なもので、分かりにくい文章で

少し長いですが、読める方はご参考までに

本年もよろしくお願いいたします。

2024/1/2 宮城県蔵王えぼしスキー場 娘たちと行きました。 雪は少なくて近くのスキー場は閉鎖中。ここも雪は少ないです。

2024.1.1元旦各社記事を読んで

  • 日経 特集「昭和99年日本反転」

・日本を世界第2位の経済大国に成長させた昭和システムをどう反転するか?日本を飛び越していきなり世界で勝負するガールズグループ。インド工科大学の優秀な新卒の獲得に力をいれる日本企業。山梨県の農業法人アクベル。2017年に家業を継いで農地は10haの2倍に。農地を手放さない農家の固定資産税を宅地並みにしては?と農水省審議委員の意見

・イオン パート平均1070円 40万人を7%賃上げ 75円。流通業界の賃上げ気運を高める

・一人当たりGDP 1984年6万ドル世界第3位→2022年 5.8万ドル(第6位)へ。反対に諸外国は数倍になって日本を追い抜いた。第1位は米国 11.8万ドル 1984年は2.6万。アメリカが5倍に伸びた反面、日本はこの30年デフレで目減りして成長していない。

・1994年世界17.8%を占めていた日本のGDPが今4%に落ちた要因は、①デフレ:ビックマック指数 日本は1993年に391円→今は450円。スイスは1100円。日本はデフレで賃金も物価も伸びなかった。②メイドインジャパンの敗北:輸出額は減少していないが、諸外国がそれ以上に伸びた。日本が中国に工場をつくってきたのも要因、③イノベーション低下

・日本の生産人口1992年は69.8%→今は59.4% G7諸外国は6割以上保つ。日本は一番低い。

・これ以上日本の転落をどう防ぐか?いろいろな有識者コメント、実践者の紹介。

・リクルート 井木場社長。「個の情熱を活かす経営」日本は正しいか間違っているか二元論が多い。これが正しいと決めつけすぎるのが社会の弱点。2012年海外4%が今は57%。失敗しないようにでなく、失敗から何を学ぶか?失敗の総量を管理して改革に向けてきた。

・愛媛の古民家を分散型ホテルにして日本の価値を残す人、宇宙に出る人、劇場型ホテル、ドライバーがサイトで荷主を選ぶ。など飛躍する人を特集

→まさに農業もそうで二元論、失敗が悪。という観念が根強い。農業は失敗は地域の目が気になる。職人気質も要因。若手や社員が育たない理由はここにある。皆、上の人がやってしまう。ちなみにリクルートは、退職後も社員をビジネスで応援をする会社。

  • 朝日 特集「はちかけ社会」

・2040年16年後に労働人口が8割に減少し、今より1200万減少する「はちかけ社会」これまでの当たり前は通用しなくなる。どう生きていくべきか?

・16年後なにもしなければ、①農業人口7割減。農作物高騰、②物流34%運べなくなる。③いまの3割空き家、大工が6割減少して家のリフォームもできない、④道路、橋が75%老朽化、あちこち通行止めに、⑤介護職員69万人不足、⑥運転士不足で路線バス廃止。⑦建設現場。長年親会社からの下請けで大手にピンハネされてきた。これからは、自分が仕事を選ぶ側

・ゲームチェンジャー表れるか?収穫はロボットで、新しい発想、海外から働き手、新しい働き方、

・作家 多和田葉子氏 介護を商品で売り買いするのではなく、全ての介護を望むのではなく、一人一人がどれだけ困っている人に与えられるか?を考えるべき

・紛争多発の時代に。ひとたび戦争が始まると誰にも止められない。国連は機能不全。国連は人類を天国に連れていく機関ではなく、地獄に落ちるのを防ぐ機関。それでも国連に頼るしかない現状

・ロシアの侵攻もパレスチナとイスラエルの壁も予兆は以前からあった。争いの芽を積む関心と関与が大事→家族間、社員とのトラブルも同じ。小さい芽を見逃さないことが大事

・青山 愛さんのインタビュー アナウンサーから28歳で退社して、国連難民事務所で働く。「いつかなんて信じない」「今行動しないと」

  • 毎日

・増田レポートのゆうちょ社長の増田寛也氏のインタビュー記事。10年前に「2040年までに地方都市の半数が消滅する」結局政府の政策に活かされなかった。今後どうすべきか?

・①少子化対策は国民も負担するべき。そのくらいの覚悟を国民にも強いるべき、②外国人労働を安く使うべきではない。移民政策もっと表面で議論を、③自治体の補助金が惰性になっている。第3者の名で成果をチェックすべき、④デジタルツールの補助金もIT業者の食い物にされる。交付金は目的ではなく手段。自治体に外部専門家も入れるべき→これは農業政策も同じでは。補助金が惰性になっていないか?

・秋田県湯沢市の伝統の醸造所「ヤマモ味噌醤油醸造元」体験型の観光(醸造体験だけでなく、アートギャラリーラリー、日本庭園、茶室まで) ランチ 11000円、ディナー33000円 ターゲットは海外の知的富裕層。台湾や欧米で人気。2007年に事業承継して、独自の酵母を開発。社員からは「伝統産業なのにベンチャーぽい」。フェラーリの工場社員が低賃金だったらおかしい。上質なサービスを提供するには、提供する側にも豊かさが必要。→地方ビジネスはインバウンド 安く売らない

  • 読売

・医師不足で、昨年臓器移植60件を見送り

・静かなる有事 今のままだと2110年に日本の人口は5500万まで減る。国民も負担して対策すべき

・生成AIによるフェイク、考える力がなくなることに警戒すべき。

・楽天 物流問題対策として「いそがない便」でポイント付与を計画→今後は、いきすぎた顧客志向を変えていくべき

・イオンパート賃金 7%上げ

・「一番搾り」インドで製造。14億で世界1位のインドで中間層以上のマーケットを狙う。→今後インドは世界経済のキーになる

・男らしさとは?旅館の女将、ケア職など希望職は「女性の仕事」

・男らしさとは、①優越、②所有、③権力 この3つの鎧に無意識のうちに苦しんでいる。→農村社会も同じ。男性がこの3つで苦しんでいる。農地も男性は所有したがる

  • 河北

・仙台東一番町商店街で「夜市」で観光構想。官民協力で今夏試行案も

・社説 アメリカの経済社会評論家 ジェレミー・リフキン氏 人類が「進歩の時代」の下で、過度に効率を追求して、自然を収奪・支配してきた。地方にこそ夢がある。農村地域は、地球の生態系の回復と文明再構築の最前線にたつ役割がある

・物価高騰下の今後の100均はどうなっていくのか?2010年 0.6兆から2022年1兆円まで成長

・ダイソー 「ダイソー」は従来の100均、「スリーピー」は女性向け、「スタンダートプロダクツ」は、洗練されたデザインと100円~千円まで、3ブランドで客層をつかむ。銀座店では3ブランドを終結。今後も主力9割は100均でいく

・業界3位の「キャンドウ」は、9割は100均だが、今後100円以外増やす。町の文房具店、駄菓子屋の需要広がっている。

・業界2位の「セリア」今後も100均にこだわる。過去に100均以外で顧客離れた教訓がある。

・取引メーカーは、今後も一貫生産や生産計画システム化で低コストを対応。強い製造部門があれば、やがて、110円、120円均一でもやっていける。

・有識者 今後は、100均は物価高騰でコスト合わなくなり、100均以外で売れば他の競合との競争となり、厳しくなる。一定のコストで商品を作れるノウハウを活かし、今後は100円にこだわらずに安さを売りにすれば生き残る道はあると解説

→なぜ農業資材は上がるのに、100均は価格転嫁しないで成り立つ?取引メーカーに農家は食い物にされていないか?もっと交渉する予知はあるのでは?

  • 所感

・物価高、労働人口減少、戦争、政治資金、各国の選挙について解説。失われた30年を教訓に物価があがり賃金をあげていくことで経済を回す風潮ができあがっている。大手企業の決算は好調で株価も好調を維持している。物価高を背景には値上げができる大手企業と地方の中小零細企業との差がますます開くことが気になる。

・労働人口がこの先16年で1200万人減少する。地方は半分になる。首相は、最低賃金を1500円にしていくと引上げを表明。農業経営者は、不安の方が大きいと思う。その理由は、自分で販路と販売価格を決められないから。増田レポートの増田元総務大臣は、地方補助金の惰性的な交付を指摘。農業の補助金も同じで、名称は変わっても、規模拡大と意欲的な投資という建前から設備更新が惰性的に続き、根本の経営が変わらないまま、規模と借入金がふくれている。1億に近づく農家さんをまじかで見ていると労務管理と資金繰り、家族間、役員間のコミュニケーション、難易度があがる経営に戸惑っている方が増えていると感じる。

・労働人口不足は、高齢者、女性の活用、DAYワークによる副業だけでは補いきれなくなる。外国人の研修生を単なる労力ではなく、優秀な人材を高い処遇で。移民問題を本気で議論する時期とある。一方で農業経営は、ベテランのパート労力中心だから今まで経営が成り立ってきた。今後パートの高齢化に伴い、正社員比率があがると今の経営スタイルを変化しないとますます経営は悪化していく。

・解決のヒントは、正しいか誤っているかの2元論からの脱却にあるのでは?海外に挑戦して失敗から何を学ぶか?失敗を管理するというリクルート井木場社長の考え方に大きく共感。昨年は、大規模からの投資での失敗から復活した法人を数社見てきた。農家さんの逃げずに真面目に立ち向かう粘り強い力は、どこからわいてくるのか?足元を見るとインバウンド向けに新しい挑戦をする老舗醸造所、うまくいっている農業経営者は、販路を開拓してファンを作り、値上げしても売上は減少していない。惰性的な経営ではなく、失敗を恐れずに販路と販売単価をあげる、あいまいな雇用からの脱却や新しいチーム作り等従来の農業経営の構造を変えていくことが改めて必要である。挑戦をして小さな失敗をしていかないと、ますます挑戦ができない体質になっていく。そして、惰性的に補助金でつないでいく。この当たり前の風景に疑問を持つことからスタートする必要がある。

・青果市場経営も、手数料商売からの脱却、本気で川上対策をしないと成り立たない中央、地方市場が今後増えていく。河北の100均の記事。日本は消費者への値上げに抵抗感が根強い。大手企業は仕入れを抑えられる構造があるからでは?特に青果市場流通では、供給が過剰になったときの受け皿として量販店の優位性が高く、市場間で必要以上に値下げをしている。ドライバーは荷主をサイトで選んで運ぶ時代。建設現場作業員も大手からの下請けを脱却して仕事を選ぶ時代。市場の販売も、産地を囲い込み、量販店に正当な価格で交渉しないと市場の存在意義はますますなくなっていく。新たなゲームチェンジャ―にシェアを奪われていく。

・①優越、②所有、③権限という男らしさという「よろい」が、農家の男性をしばり、家族間、役員間、社員との間で問題が消えていない。この見えない力はかなり強敵である。一方で、昨年は、仕事を変えていくには、精神論ではなく、ひな型を作り、手順を説明して道筋をつけると、人は挑戦しやすい事例を作ることができた。そうはいっても、よりそいながら、今までの慣習と戦いながら、一段一段変えていく支援を継続していきたいが、農家さんの変わるという気持ちと本気度が何よりの力には違いない。

・新聞各紙を読むとどうしてもあおられてしまう。しかし、河北社説にあるとおり、地方の農村にはこれから夢がある。自然回復と文明の再築の最前線にいるのはまぎれもなく農業である。規模や売上を大きくしていくだけでなく、自然や季節を感じ健康的な暮らし、家族や社員、地域とのつながり、このバランスの最適解を追うことが農業経営の大事な土台であると感じている。

                                                  以上

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